コメントへのお返事 ~「空の境界 感想」で検索してくる人たちへ
「空の境界 感想」この2つの言葉をキーワードに検索してくる方が結構いらっしゃいます。試しにgoogleで検索してみたら,、通販以外で表示されるサイトの中では、うちは早いところに位置しているようです。
で、先日その中の1人の方からコメントをいただきました。曰く「独自の世界観に惹かれてこの作品を楽しむ人にはそうつまらないものではないと思う」とのことで。……まあ、そうですね。それを気に入っている人には、それは面白いもののはずですから。
この「空の境界」とファウスト第3号に掲載された「D D D JtheE」のみしか読んでいない私がこんなことを言うのはおこまがしいのかも知れませんが、奈須きのこ氏の文章は確かにうまいと思います。キャラクターの特徴の描き方などキャラの立て方は文句なしにうまいですね。
ただ、「世界観」――この言葉が意味するものは二つあって、一つはその小説の中に描き出される世界の仕組みと広がり具合、もうひとつはその小説での世界の描き方によって示される、著者のこの物語世界に対する世界律、あるいは物語の方針――これに関しては、正直に言えば私には世界の広がり具合も著者の思い入れもわずかしか感じられず、つまらない、としか言いようがありません。
まあ、それゆえに前回でも書いたとおり、「空の境界」の感想は「規格外になってしまっている人間達がただうろうろするだけのお話し。」となった訳です。
……印象的なキャラクターが右往左往するだけならそこいらのライトノベルでごろごろしてますからね。あまりほめる気にはなりません。
「世界観」が良くできたものを挙げるなら、小野不由美氏の「十二国記」シリーズ、ジェイムズ・ディプトリー・Jr氏の「接続された女」(「愛はさだめ、さだめは死」に収録)、古橋秀之氏の「ブラックロッド」、宮部みゆき氏の「R.P.G.」、アイザック・アシモフ氏の「われはロボット」などでしょうかね。
以上、ひねくれ者の戯言でした。
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