2007.04.05

最近は読書

 このところ、以前よりも読書の時間が増えた。今までは時間があればオンラインゲームにつぎ込んでいたのだけれど、それよりも読書の方がいいかな、という感じだ。

 部屋には
 ・ゲームの山
 ・DVDの山
 ・漫画/文庫/書籍の山
 と、いろいろ山が積み重なっているのだが、とりあえず本の山が一番崩しやすい。他の2つに比べて、どこへでも持って行けるし、電源いらないし、時間も短くてすむし、どんなに短時間でも確実に進められるし。

 ふと考えてみれば、この3つは買うときにはほとんど区別をしていない。「面白そうな話だな」で買ってしまっている。もう少し、区別した方がいいのだろうか。

 今読み進めているのは上遠野浩平の「酸素は鏡に映らない」。講談社の「ミステリーランド」レーベルで出たのに、のっけからオキシジェンやカレイドスコープが出てちょいと苦笑。まずネタを考え、次にそこに当てはめられる手持ちのキャラをというスタイルだからさもありなん、と言うことなのだろうけど。

 そしてそれを読み終えてもないのに「XBLADE」や「ヨイコノミライ 完全版」を買ってくる辺りがダメっぽいね。積む方が崩すスピードを上回ってるよ。
 この調子じゃ積んである「CROSS+CHANNEL」や「リアライズ」といったゲームに順番が回っていくのはいつの日か。
 仕事しないで済むような身分に……なったらなったで何某かの外との関わり合いを求めてバイトに出ちゃうだろうしな。

 まあ、いつか時間を作りましょう。……攻略本とか絶版にならないうちに買った方がいいのかしら。

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2006.04.09

F.S.S.XII 読了

 久々に新刊が出たので買って参りました。FiveStarStorysの12巻です。
 今年で連載20年だそうですよ。……前に特集本を買ったのってあれは15年記念の時だっけか。
 実のところ、単行本しか読んでいないミーハーファンなので誰が誰やらさっぱりなのですが、でかい歴史がごろんごとんと動く様がおもしろいです。巻末のオマケ風漫画はもっとひどいし。

 一緒に買ってきた「ONE-PIECE」総集編の6巻も読了。今月出た7巻と併せてアラバスタ編が丸ごと読めます。少年漫画の王道で、読んでいてわくわくするね。

 文庫も2冊買ってきてあるし、しばらく読書で過ごせそうだな。

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2006.03.16

失われた歌を求めて

 TRPGサポート誌「Role&Roll」に連載されていた「ローズ トゥ ロード」のリプレイ、「ソングシーカー」が書き下ろしの最終回を加えて一冊の本になりました。
 出先の本屋で見つけて、手に取ったら棚に戻しがたくなってしまってそのまま購入。

 三十路を迎えたGM(小林正親氏)が、10も年下の「TRPG初めて」な人たちをプレイヤーに迎えて、彼らの初々しい行動に振り回されながらも真正直にマスタリングしている様子や、途中からPLに加わった鈴木銀一郎先生(古希を既に迎えられたそうです)も青年達と一緒に真剣にプレイしている様子が伝わってくる、とてもいい読み物です。

 「ローズ トゥ ロード」自体が古くからあるゲームなので、その舞台世界・ユルセルームも、幾許かの歴史を持っています。ある程度の経験を持ったゲーマーなら、そこかしこにちりばめられた言葉や地名、人物に懐かしさを覚えるでしょう。
 だけど、このリプレイでは、それを知っているのはGMだけ。6人のプレイヤーは誰も、そんな歴史のことは知りません。読者のほとんどは、彼らプレイヤーと同じ立場だと思います。
 でも、真剣に考えて前に進もうとする彼らの言葉には、時に過去のユルセルームで綴られた物語の登場人物たちの言葉と重なる瞬間があります。古くからのユルセルームのファンたちには、それは驚きだと思います。
 ……いや、かつてユルセルームに暮らした人達には当たり前のことかもしれませんね。

 突飛な設定や萌えキャラで注意を引くのでもなく、「プレイのお手本たれ」と教科書のようなプレイをするのでもなく。
 プレイヤー達も、GMでさえも、さまよいながら世界を旅して物語を紡いでいる、そんなリプレイです。
 もし見かけたなら、どうぞ手に取ってください。


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 や。だいぶ感傷的な文章書いてますな。
 でもホント、とてもいーんだってば。
 「Role&Roll」19号に、単行本記念座談会が載っているので、それも合わせて読むとより面白いかと思います。そちらには参加者の顔写真も載ってますが、みな良い顔してるんだよね。
 いい経験したんだなぁ、みんな。
 

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2006.03.06

最近買ったもの、これから買うもの

 本をここで紹介するにしても、表示が出ないんじゃ面白くないんでちょっとデザインを変更しました。表紙は隣の「開架書庫」ってリストを見てください。

 最近買った画集。
 「ふぁんたすてぃか」(山田 章博)
 ふらりと寄った書店でふと見かけて思わず買ってしまった。買った理由は、表紙の女性をを見て前の彼女を思い出したから。……いや、冷静に考えれば似てるところはないんだけど。でも、なぜかあの人を思い出したんだよね。なんでだろうねー。ま、それで購入。

 今月買う予定の文庫。
 「メルニボネの皇子」(マイクル・ムアコック)
 長らく絶版だったエターナルチャンピオンシリーズの一つ、エルリックサーガが新訳にて復活。挿絵も変わるんだそうな。天野さんが描いた前の挿絵がいい、って人は古本屋で旧版を探そう。どんな表紙か見たいのでLinkを設定。登録されたら絵が出ると思うので見てみて。

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2006.02.02

エルリックサーガ復刊!

 この前ボードゲームをしに頂さん宅にお邪魔した時に、「自動車に轢かれそうになるエルリックの情けなさっぷりが~」と、未訳のエピソードを話題にしていたエルリック・サーガですが、復刊が決定しました。
 版元の早川書房のページはこちら。
  http://www.hayakawa-online.co.jp/top.asp
 「刊行予定」から「3月の新刊」>「文庫」と辿っていただくと掲載されてますが、既刊の8冊を時系列順に並べ、2冊を合本して4冊に、そこに新たに翻訳される3冊を加えて全7巻の模様です。
 訳者は井辻朱美さん。旧1巻『メルニボネの皇子』は安田均さんの訳でしたが、今回の復刊に合わせて井辻さんの新訳になるらしい。底本は今の時点では不明。ホワイトウルフ社の全集が元になるのかな。
 これを機会に、コルムやエレコーゼ、ホークムーンたち<エターナル・チャンピオン>の物語が復刊されるといいなぁ。

 でも、ヘタレなエルリックが車に轢かれそうになる話、「時の果てのエルリック」は翻訳予定に含まれてないようですw

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2005.04.20

ブギーポップ・キャンペーン

 上遠野浩平の新刊、「ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス」読了。相変わらず、不思議な状況を提示しそれが解決されるまでを描く形のサスペンス・ミステリーです。
 上遠野氏の小説は、他のシリーズも含めて全て何某かのキーワードがリンクしていて一繋がりの大きなワールドを形成していますが、そのやり方がなんとなくクトゥルフ神話と似てるかな、と思ったりします。
 で、ブギーポップシリーズに限定すると、話の積み重ね方にTRPGのキャンペーンの積み重ね方と似たものを感じたりもします。……物語の積み重ねかたってのはどれもこれも同じようなものかもしれないけれど。

 で、思いついたのでここにちょっとメモ。
「ブギーポップ・キャンペーン」
利用システム:深淵かNOVA、もしくはダブルクロスか異能使い
骨子:PCはそれぞれ何某かの「課題」を抱えており、シナリオ終了時にその「課題」解決のための糸口を手にする。
ポイント:デウス・エキス・マキナ(物語を終わらせる装置)として「ブギーポップ」を利用。PCの1人にある方法(「課題」の一つとして入手する、登場回数の少ない者に割り当てるなど)で割り振り、その役割を演じてもらう。
 ※「ブギーポップ」が1人ではないことは、外伝的位置づけの漫画「ブギーポップ・デュアル」で描かれている。
 システムとして深淵を利用するのであれば、作品中から夢歩きのためのキーセンテンスを抽出することが必要。
 MPLS/強化人間達の特殊能力は、深淵であれば魔法扱い、他のシステムであれば特技などで表現。
 「課題」は深淵であれば運命、ダブルクロスであればロイスで表現。他のシステムもそれに近いもので対応。
 キャンペーンポイント:基本的にPCは続投しない。「課題」解決の糸口を掴んだ者から順次NPCに。「ブギーポップ」や炎の魔女のような立ち位置の者だけが続投する形になる。

 ……NOVAよりは深淵の方がやりやすそうだなぁ。問題は夢歩き用のセンテンスの抽出だけど。

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2004.08.29

コメントへのお返事 ~「空の境界 感想」で検索してくる人たちへ

 「空の境界 感想」この2つの言葉をキーワードに検索してくる方が結構いらっしゃいます。試しにgoogleで検索してみたら,、通販以外で表示されるサイトの中では、うちは早いところに位置しているようです。

 で、先日その中の1人の方からコメントをいただきました。曰く「独自の世界観に惹かれてこの作品を楽しむ人にはそうつまらないものではないと思う」とのことで。……まあ、そうですね。それを気に入っている人には、それは面白いもののはずですから。
 この「空の境界」とファウスト第3号に掲載された「D D D JtheE」のみしか読んでいない私がこんなことを言うのはおこまがしいのかも知れませんが、奈須きのこ氏の文章は確かにうまいと思います。キャラクターの特徴の描き方などキャラの立て方は文句なしにうまいですね。
 ただ、「世界観」――この言葉が意味するものは二つあって、一つはその小説の中に描き出される世界の仕組みと広がり具合、もうひとつはその小説での世界の描き方によって示される、著者のこの物語世界に対する世界律、あるいは物語の方針――これに関しては、正直に言えば私には世界の広がり具合も著者の思い入れもわずかしか感じられず、つまらない、としか言いようがありません。
 まあ、それゆえに前回でも書いたとおり、「空の境界」の感想は「規格外になってしまっている人間達がただうろうろするだけのお話し。」となった訳です。
 ……印象的なキャラクターが右往左往するだけならそこいらのライトノベルでごろごろしてますからね。あまりほめる気にはなりません。

 「世界観」が良くできたものを挙げるなら、小野不由美氏の「十二国記」シリーズ、ジェイムズ・ディプトリー・Jr氏の「接続された女」(「愛はさだめ、さだめは死」に収録)、古橋秀之氏の「ブラックロッド」、宮部みゆき氏の「R.P.G.」、アイザック・アシモフ氏の「われはロボット」などでしょうかね。

 以上、ひねくれ者の戯言でした。

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2004.07.31

『マルドゥック・スクランブル』読了

 「青色画面研究所」さんところとかで見かけていたSF小説『マルドゥック・スクランブル』全3巻、読了しました。なるほど、こいつは本当に面白い。早川のベストSF2003と星雲賞の2冠を取っただけはあります。
 主に店で昼休みにちょっとずつ読み進めたんですが、毎回いい感じにテンションを持ち上げてくれるので仕事の上でも役立ちました。
 エンターテイメントとして間違いなくよい作品ですが、見方を変えると最近社会の歪みとして誰もが無視できなくなっている「虐待」という問題に正面から取り組んでいる作品でもあるようにも見えます。エンターテイメントをそんな見方で見るのはいけないのかもしれないのだけれど、判り難い問題を抽出・誇張してみせるのも物語の役割のひとつでしょうか。
 登場人物たちもいいキャラが多かったですね。バロット、ウフコック、ボイルド。脇役ながらベルとアシュレイもいいキャラです。……続編が予定されているのは嬉しいけれど、続編が蛇足にならないといいなぁ。

 筆者の沖方さんが原作を務める漫画、『ピルグリム・イェーガー』もちょっと気になってます。4巻と巻数を重ねて、徐々に物語のテーマが見えてきたような。これもまた、痛みを伴う物語であることは間違いないようです。

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2004.07.14

物語の語り手たち。

 最近読書を再開。「マルドゥック・スクランブル」(沖方丁、ハヤカワ文庫)が面白かったので「最近の中心でサンプリングするか」とストレス解消も兼ねて「SFが読みたい!2004年度版」(早川書房)と「ファウストVol.3」(講談社)を衝動買い。
 「ファウスト」の方は新伝綺ムーブメントとかいって、奈須きのこ、原田宇陀児、元長柾木の新人3人が書き下ろし短編で競作。……えーと、奈須きのこ以外の2人も見覚えがあるぞ?
 ざっとサーチ、と言うか奥付を確認。奈須きのこは言わずもがな、「月姫」「Fate」のシナリオライター。原田宇陀児は、飛ぶ鳥落とす勢いだった頃のLEAFの良作、「WHITE ALBUM」のシナリオライター。で、元長柾木も自分で購入したことはないけどやっぱりエロゲのシナリオライター。
 ……これはいったいどうしたことなんですかね?

 まあ、確かに「雫」「痕」(共にLEAF)あたりからこちら、PCのアダルトゲームってシナリオ重視のものが増えてるし、他の媒体では商業化できそうもないエッジな物語りも多い。「白詰草話」「Quartet!」(共にLittleWitch)みたいなシステム的にも無茶で斬新的なものもあるし、「家族計画」(D.O.)のシナリオライター、山田一のように信者を生み出す語り手もいる。「18歳以上」という括りがあるのをいいことに、好き勝手に大人じゃなければ読み解けない突っ込んだ物語を語る連中もいるのだ。

 そんなことを連想しつつ書棚をクルージング。雑誌のコーナーで「ニトロプラス大特集」(このブランドもまた物語に比重を置いてエロが申し訳程度に入っている作品ばかりを出しているところだ)を銘打つ「ColorfulPureGirl」を発見。
 おや。個性派シナリオライターの小特集が載っています。PickUpされているのは前述の奈須きのこと元長柾木、ニトロプラスの看板ライター虚淵玄に山田一同一人物説が囁かれる田中ロミオ。そして、この間のけぞった「Forest」のシナリオライター星空めてお。星空めておに関しては1ページを割いたロングインタビュー付き。
 ……うわあ。やっぱりというか、皆さんそれぞれ凝り性な気質のようで。そうでもなければ、あんな物語は描けないか。
 そして、もひとつびっくりなのは、星空めておが挙げるお気に入りの作家達。フィリップ・K・ディック、M.Z.ブラッドリーの「ダーコーヴァ年代記」、コードウェイナー・スミスにジェイムズ・ティプトリー・Jr.。なんてことだ、ディック以外は全部ウチの本棚にありますよ(笑)。ディックは多すぎて買わなかっただけなんだけどw。 なるほど、波長が合うわけです。

 暇を見ながら、溜め込んだ物語を読み進めるとしましょう。物語を自分の内へ取り込むために。
(文中、敬称は略させていただきました)

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2004.06.19

「空の境界」読了

 で、休みだった昼間は何をしていたかというと、寝食を忘れて読書。
 この間買ってきた講談社ノベルズの「空(から)の境界」(上下)を読み倒してました。感想は……正直に言うとつまらない。「月姫」「Fate」で有名になった著者の同人小説が講談社から出版される、という話題性で買ってみたのだけれど。
 上下巻を一気に読み切ってしまってはいますが、もともと私は本の虫なところがあるので、読める文章である限りは何であろうと読み倒してしまうという悪癖があります。で、今回もそのパターンに陥っただけの話。
 ……いい加減、この癖も直さないとなぁ。おかげで、今日銀行からお金下ろし損ねたし。

 でまあ、つまらないと感じるのは読んだ後に何も残らないから。「娯楽とはそういうものだ」という人がいるかもしれないけど、それでも普通は高揚感が残る。困ったことに、これにはそれもない。
 結構悪文だけど、アルファシステムのWebサイトで連載されている「Return to Gunparade」はかなりの高揚感が残る。「うしおととら」や「からくりサーカス」(二つとも漫画だ)なんかもそうだ。「ヘルシング」もそういった口。
 ライトノベルでは、上遠野浩平の「ブギーポップ」シリーズなんか割と「空の境界」に近いけど、少なくとも、受け取るものが私にとっては決定的に違う。
 なんというか、上遠野浩平の小説からは「人間は迷うものだし、それでも選択するのが大切なのだ」という主張と人間に対する肯定が感じられる。そういったものが「空の境界」からは感じられない。そこに描かれているのは、規格外になってしまっている人間達がただうろうろするだけのお話し。
 ……こんなのを「新伝奇」とか言って持ち上げている講談社がちょっと信じられない。

 で、口直しに宮部みゆき著の「ICO 霧の城」とCD2枚を購入。今月は全然ゆとりがないのに、こんなことしててもいいのだろうか。

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